RPAの活用事例12選!導入効果から選定のポイントまで解説

RPA(Robotic Process Automation)は、企業の業務効率化や生産性向上に大きく貢献する技術として注目されています。本記事では、RPAの活用事例を12個ご紹介します。課題や効果、背景などについて解説しますので、RPAの活用イメージを知りたい方は最後までご覧ください。

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こんな方におすすめ
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・採用が難航しており、ルーティン業務を人が行っている
・どのRPAツールを入れればいいかわからない
・とりあえず、自動化をしたい
・オンプレの社内システムを使っている

目次

RPAの活用事例

RPAを活用しようにも、本当に効果があるのか、自社に必要なのかなど、さまざまな原因で導入を迷ってしまうものです。そのような場合は、他社の成功事例を確認することで、導入効果や適性についてイメージしやすくなります。

RPAの活用事例を12個、ご紹介します。

株式会社フォーバルテレコム

株式会社フォーバルテレコムは、情報通信サービスを中心に多岐にわたる事業展開をしています。この事業の多様化により、業務が複雑化し、ミスが頻発するという課題が生じました。なかでも請求書の作成と発送業務では手作業が主体であり、膨大な業務量によりリソースのひっ迫が深刻化していました。

このような課題に対処するために導入されたのがRPAです。フォーバルテレコムが抱える課題は定型作業に関連しているため、RPAの導入によって業務効率化を実現できました。

出典:ソフトバンク株式会社

フジモトHD株式会社

フジモトHD株式会社(以下、フジモトHD)はヘルスケア製品で知られる企業です。人手不足の解消と生産性向上を目指し、RPAの導入に踏み切りました。情報システム室が主体となり、全社の業務自動化を進め、導入からわずか4ヶ月で5部門・合計19種類のロボットを作成しました。これにより、約220時間/月の業務時間削減を実現しました。また、RPA専任組織を立ち上げ、全社でのRPA活用を推進し、労働集約型ビジネスからの脱却を目指しているとのことです。

出典:ソフトバンク株式会社

株式会社LIXIL

株式会社LIXIL(以下、LIXIL)は、住宅設備機器・建材業界最大手として、「働き方改革」の一環としてRPAを導入しました。導入からわずか1年で250名ものRPA開発者を社内で育成し、さらに250種類ものロボットの開発に成功しています。部署ごとに業務時間の削減効果は異なりますが、各現場で業務効率化が図られ、RPA活用が企業全体に浸透しました。

LIXILの課題は、建材大手5社の合併に伴ってシステム統合が優先事項となり、現場が求める個別のシステム改善が不十分であったことです。この課題に対し、業務部門主導でRPAを活用できる運用体制を整えることで、現場社員が自ら必要なロボットを開発できるようになりました。さらに、部門ごとに個別にRPAを導入し始めたことから混乱を招く懸念がありましたが、IT部門が運用ルールを作成することで、統制が取れた環境が整いました。

出典:ソフトバンク株式会社

株式会社セプテーニ

株式会社セプテーニは、新規案件の増加に伴いリソースの増強が必要という課題に直面し、RPAを導入しました。

導入前の課題は、毎日の広告の実績レポート提出です。直近のデータが必要なため、レポート作成に多くの時間を要していました。オフショアを試みたものの、言語の壁や労働集約的な体制への課題が残りました。そのため、時間的課題を解決するためにRPA導入を決定しました。

広告の出稿に関わるデータ取得にRPAを活用することで、顧客の広告表示回数やクリック回数などのデータを短時間で正確に取得できるようになり、業務効率化を実現できました。

出典:BizteX株式会社

イワキ株式会社

イワキ株式会社は、業務効率化と省力化を推進するためにRPAを導入しました。

約10カ月の期間をかけて対象業務の洗い出しや費用対効果の議論を行い、優先順位や開発担当者を決定しました。

洗い出された業務は約100件で、主に管理部門や業務センター向けの処理が含まれています。定型業務から値引き申請の処理まで幅広い業務が対象となり、特に値引き申請の処理は月に約400件あり、そのほとんどが月末に集中していました。

しかし、プログラム化されていなかったため、データ入力にかなりの時間がかかっていました。RPAの導入により、これらの作業を効率化することに成功しました。

出典:株式会社日立ソリューションズ

アズビル株式会社

アズビル株式会社は、製品ライフサイクル管理システムを標準パッケージのまま導入した際、実業務に適合しない画面や操作感の課題に直面しました。この課題を解決するためにRPAを活用することを決定しました。導入前、製品ライフサイクル管理システムの標準パッケージは操作感に難があり、業務効率の向上に制約が生じていました。特に、複雑なデータ登録作業は人手による作業では負担が大きく、繁忙期には負荷が集中し、業務効率が低下するという課題が顕在化していました。

そこで、アズビル株式会社はRPAを用いて製品ライフサイクル管理システムのデータ登録画面の操作性を向上させました。その結果、データ登録作業が劇的に短縮され、繁忙期の業務負荷が分散されることとなりました。さらに、5ヵ月後には200時間もの業務時間を削減する成果を達成しました。

出典:株式会社日立ソリューションズ

清水建設株式会社

清水建設株式会社は、RPAの導入により、業務の効率化とコスト削減を図ってきました。しかし、部門ごとに個別にRPAツールを開発・稼働させていたことで、部門間での情報共有や共通化が難しく、一元管理が困難でした。この課題を解決するために、開発・運用ルールの統一と管理サーバーでのモニタリングを行い、一元管理が可能な環境を整えました。

これらの取り組みにより、清水建設株式会社はRPAの導入効果を最大限に引き出し、業務の効率化とコスト削減を実現できました。

この事例からは、RPAツールは複数導入するのではなく、1つに限定した方がよいことがわかります。

出典:株式会社日立ソリューションズ

中外製薬株式会社

中外製薬株式会社では、2017年10月にRPAの検討を開始し、業務効率化のために活用を進めています。業務の見直しを行い、580件の業務候補の中から28件を選定し、RPA推進プロジェクトを開始しました。このプロジェクトでは、まず業務の現状を考え、作業内容や手順を見直し、シンプル化を図りました。さらに、社内でのRPA開発を促進するために、RPA認定ランクという資格制度を導入しました。この制度では、RPA開発者がベーシック、エキスパート、マスターの3つのランクに分かれ、それぞれのレベルで業務プロセスの改善と効率化を行います。

取り組みの成果として、2019年第3四半期には26,143時間の業務時間削減を達成しました。

また、ユーザーアンケートでは「その他業務へのシフト・注力が可能」になったという回答が全体の約71%を占め、定性面でも「業務ヒューマンエラーの削減」や「定型作業の時間削減」などが約41%を占めています。

出典:UiPath

APAMAN株式会社

APAMAN株式会社の子会社である株式会社アパマンショップリーシングは、2018年4月10日より、運営する直営店「アパマンショップ」の55店舗にRPAを導入しました。これは、不動産業向けに提供されている空室情報をシステムAOSに入力する作業を効率化するための取り組みです。

従来の手作業による入力作業には1店舗あたり平均で1日8時間の時間が割かれていましたが、RPAを活用することで作業時間を1日3.2時間に短縮し、40%の業務効率化を達成しました。また、入力ミスの削減により正確性も向上しました。

出典:APAMAN株式会社

三井住友銀行

三井住友銀行は、2016年度よりRPAの実証実験を行い、2017年4月から本部業務の一部にRPAを本格導入しました。導入プロセスでは、まず全ての本部部署の業務を可視化し、無駄な業務の廃止や重複する業務の集約を進めました。その後、RPAで代替可能な業務について業務プロセスを見直し、RPAによる自動化を実施しました。

また、従業員向けのRPA研修制度を開始し、従業員がRPAツールを使ってソフトロボを開発し、業務の効率化や働き方改革に取り組む体制も整備しています。これにより、2017年度から2019年度までの3年間で350万時間、1,750人相当の業務量を削減しました。

出典:三井住友銀行

スカパーJSAT株式会社

スカパーJSAT株式会社は、2017年12月のオフィス移転を機に、働き方改革の一環として業務改革プロジェクトを開始しました。その一環として、定型業務の多くを抱えていた同社は、RPAを導入しました。導入後、34ロボットが稼働し、定型業務の担当者による業務負荷や心理的負担が大幅に削減されました。

これに加えて、休暇時の業務代行依頼や期限内の業務完遂などの心理的負担も軽減されたといいます。

出典:株式会社日立ソリューションズ

自治体「鹿児島県奄美市」

鹿児島県奄美市では、2020年4月に新型コロナウイルスの感染拡大を受けて緊急事態宣言が発令され、政府が家計支援策として「特別定額給付金」を決定しました。この給付金の申請と支払いを円滑化するため、RPAを導入しました。これにより、申請の受付から給付までのプロセスを効率化し、わずか1~2ヵ月で大半の給付を完了させることができました。

導入された業務は、特別定額給付金の申請受付から給付金システムへの登録までの一連の作業で、手書き申請書のテキストデータ化やそのデータのシステム入力などが含まれます。

出典:NTT DATA

RPAを導入しやすい業界

RPAは、次のような業界に導入しやすい技術です。

金融業界

銀行や保険会社では、多くのルーチン業務があります。顧客情報の入力や更新、請求書の処理、契約書の作成など、これらの作業は高い精度が求められる一方で、定型化された処理が多いため、RPAが適しています。

また、金融業界ではデータの取り扱いが多く、RPAを活用することでデータ処理の効率化やヒューマンエラーの削減が期待できます。

製造業界(メーカー)

製造プロセスにおける自動化や生産ラインの最適化、在庫管理、受注処理など、多くの作業がRPAによって効率化できます。特に大量のデータ処理や製品の検査、品質管理など、繰り返し行われるルーチン業務がRPAの活用に適しています。

建設業界

建設プロジェクトでは多くの文書作業やデータ入力が必要ですが、これらの作業をRPAが担うことで、効率的かつ正確な処理が可能となります。例えば、見積書の作成や資材の発注、進捗管理など、さまざまな業務がRPAによって効率化できます。

卸売業界(商社)

卸売業界もRPAの導入が進んでいます。商社や流通業者では、受発注業務や在庫管理、請求書処理などの業務が日常的に行われていますが、これらの作業は繰り返しのルーチン業務が中心です。RPAを導入することでこれらの業務を自動化され、人的ミスの軽減や業務効率の向上が期待できます。

医療業界

医療業界でもRPAの導入が進んでいます。病院や医療機関では、患者情報の管理や予約管理、医療記録の整理など、多くのルーチン業務があります。これらの業務をRPAが担うことで、医療スタッフはより患者に集中し、医療サービスの質の向上が期待できます。医療業界では情報の機密性が非常に高く、RPAを導入する際には十分なセキュリティ対策が重要です。

自治体

自治体でもRPAの導入が進んでいます。行政業務では、住民サービスや公共施設の予約管理、税金の徴収など、多くの業務があります。これらの業務をRPAが自動化することで、行政サービスの効率化や住民サービスの向上が期待できます。また、自治体では予算や人員の制約があるため、RPAによって業務効率を向上させることが重要視されています。

事例を参考にRPAによる効率化をイメージしよう

RPAの導入についてイメージするために、事例を参考にしながら導入方法を模索することが重要です。まずは、導入支援会社に相談することから始めましょう。

導入支援会社は、RPAの導入に関する豊富な知識と経験を持っており、自社のニーズや業務プロセスに合わせた最適なRPAツールを提案してくれます。

自社の業務プロセスや課題を詳細に分析し、RPAがどのように効率化や生産性向上に貢献できるかを把握し、導入支援会社と共にRPA導入の計画を策定して、対象業務やツールの選定などを進めていきましょう。

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