Googleドライブに新規ファイルが追加されたら自動でSlack通知する方法

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はじめに

Googleドライブの特定のフォルダに新しいファイルが追加されたとき、Slackにそのファイル名を自動で通知する方法を紹介します。

この仕組みを使えば、チームでのファイル共有がスムーズになり、誰かがファイルをアップロードしたことをすぐに把握できます。

プログラミングの知識がなくても、Google Apps Script（GAS）とSlackのWebhookを使って簡単に設定できます。この記事では、IT初心者でも迷わず進められるよう、ステップごとに詳しく丁寧に説明します。

コピー＆ペーストと簡単な入力だけで、業務を効率化する自動通知を実現しましょう！

こんなシーンでの活用に適しています

この自動化は、以下のような場面で特に役立ちます。

①チームでのファイル共有：Googleドライブの共有フォルダに新しい資料が追加されたことを、チーム全員に即座に知らせる。
②クライアント対応：クライアントやパートナーからアップロードされたファイルを迅速に確認し、対応を早める。
③プロジェクト管理：プロジェクトの進捗管理で、特定のフォルダに追加されたドキュメントをリアルタイムで把握。
④作業効率化：手動でファイルの追加をチェックする手間を省き、ルーティン作業を減らす。

Google Apps ScriptとSlackのWebhookで自動化する

用意するもの

①Googleアカウント: Googleドライブを使用するために必要です。普段使っているGmailアカウントでOKです。
②Slackワークスペース: 通知を受け取りたいSlackのワークスペースと、通知を送るチャンネルが必要です。
③パソコンとインターネット: ブラウザ（Google Chrome推奨）で設定を行います。
④メモ帳アプリ: Webhook URLやフォルダIDを一時的に保存するために使います。

設定手順

🔹Step 1：SlackでWebhook URLを取得する

Slackに通知を送るために、Webhook URLという「通知を送るためのアドレス」を取得します。これは、Slackに「ここにメッセージを送ってね」と教えるためのものです。

1-1. Slackアプリを作成

ブラウザ（Google Chromeなど）を開き、Slack API(https://api.slack.com/apps)のページにアクセスします。URLを直接入力するか、「Slack API」と検索して公式ページに移動してください。

ページ上部に緑色のボタン「Create New App」があるのでクリックします。

小さなウィンドウが開きます。「From scratch」をクリックし、以下の情報を入力します：

App Name: アプリの名前を入力します。例：「DriveNotifier」（なんでもOKですが、わかりやすい名前がおすすめ）。

Development Slack Workspace: 通知を送りたいSlackワークスペースを選びます。プルダウンメニューから自分のワークスペースを選んでください。

入力したら「Create App」をクリックします。

アプリの設定画面に移動します。この画面は後で使いますので、ブラウザのタブはそのままにしておいてください。

1-2. Incoming Webhooksを有効化

アプリの設定画面の左メニューで、「Features」の中にある「Incoming Webhooks」をクリックします。

「Incoming Webhooks」のページが開いたら、「Activate Incoming Webhooks」というトグルスイッチ（スライダー）をオンにします。オフ（灰色）からオン（緑色）に切り替わります。

1-3. Webhook URLを取得

同じページを少し下にスクロールすると、「Webhook URLs for Your Workspace」というセクションがあります。「Add New Webhook to Workspace」というボタンをクリックします。

新しい画面で、通知を送りたいSlackチャンネルを選びます。プルダウンメニューからチャンネル（例：#general や #notifications）を選択し、「Allow」をクリックします。

再び「Incoming Webhooks」のページに戻り、「Webhook URLs for Your Workspace」セクションに新しいWebhook URLが表示されます。例：https://hooks.slack.com/services/TXXXXXX/BXXXXXX/XXXXXXXXXXXXXXXXXXXX のような形式です。

このURLをコピーします。画像赤枠の「Copy」をクリックします。

パソコンのメモ帳（Windowsなら「メモ帳」、Macなら「テキストエディット」）を開き、このURLをペーストして保存します。このURLは後で使います。

メモ帳にペーストしたら、わかりやすく「Slack Webhook URL」などとメモしておくと良いです。

🔹Step 2：GoogleドライブのフォルダIDを確認

通知を監視したいGoogleドライブのフォルダを決め、そのフォルダのIDを取得します。

ブラウザで Googleドライブ にアクセスします。Googleアカウントでログインしてください。

通知を監視したいフォルダを探します。例：「MyFolder」という名前のフォルダ。

そのフォルダをクリックして開きます。

ブラウザのアドレスバーに表示されるURLを確認します。URLは次のような形式です：

https://drive.google.com/drive/folders/abc123xyz

この場合、abc123xyz がフォルダIDです。

このフォルダIDをコピーします。URLの「folders/」以降の部分をドラッグして選択し、右クリックで「コピー」を選びます。

さきほどのメモ帳に、このフォルダIDをペーストして保存します。例：「フォルダID: abc123xyz」とメモしてください。

フォルダIDは長くてランダムな英数字の組み合わせです。

🔹Step 3：Google Apps Scriptでスクリプトを作成

Google Apps Script（GAS）を使って、Googleドライブの新しいファイルを検知し、Slackに通知するプログラムを作ります。コードはコピー＆ペーストでOKです。

3-1. Google Apps Scriptを開く

ブラウザで新しいタブを開き、Google Apps Script にアクセスします。URLを直接入力するか、「Google Apps Script」と検索して公式ページに移動してください。

Googleアカウントでログインします（Googleドライブと同じアカウント）。

画面左上の「新しいプロジェクト」をクリックします。新しいスクリプトエディタが開きます。

エディタの左上にある「無題のプロジェクト」というテキストをクリックし、プロジェクト名を入力します。例：「DriveSlackNotifier」。わかりやすい名前ならなんでもOKです。入力したら「OK」をクリック。

3-2. スクリプトを記述

エディタに表示されているデフォルトのコード（function myFunction() {} など）をすべて削除します。画面をクリックして全選択（Ctrl+AまたはCommand+A）し、Deleteキーで消去します。

以下のコードをコピーして、エディタにペーストします。

// SlackのWebhook URL
const SLACK_WEBHOOK_URL = 'ここにSlackのWebhook URLをペースト';

// 新しいファイルが追加されたときに実行される関数
function checkNewFiles() {
  // 監視するフォルダのID（GoogleドライブのフォルダURLの最後の部分）
  const folderId = 'ここにフォルダIDを入力';
  const folder = DriveApp.getFolderById(folderId);
  
  // フォルダ内のファイルを取得
  const files = folder.getFiles();
  const now = new Date();
  
  // 直近5分以内に追加されたファイルをチェック
  while (files.hasNext()) {
    const file = files.next();
    const createdDate = file.getDateCreated();
    const timeDiff = (now - createdDate) / (1000 * 60); // 分単位で差を計算
    if (timeDiff < 5) {
      sendSlackNotification(file.getName());
    }
  }
}

// Slackに通知を送信する関数
function sendSlackNotification(fileName) {
  const payload = {
    'text': '新しいファイルが追加されました: ' + fileName
  };
  const options = {
    'method': 'post',
    'contentType': 'application/json',
    'payload': JSON.stringify(payload)
  };
  UrlFetchApp.fetch(SLACK_WEBHOOK_URL, options);
}

コード内の2箇所を修正します：

SlackのWebhook URL:

コードの2行目にある const SLACK_WEBHOOK_URL = ‘ここにSlackのWebhook URLをペースト’; を探します。

‘ここにSlackのWebhook URLをペースト’ の部分を、1-3でメモ帳に保存したWebhook URLで置き換えます。例：

const SLACK_WEBHOOK_URL = ‘https://hooks.slack.com/services/TXXXXXX/BXXXXXX/XXXXXXXXXXXXXXXXXXXX’;

URL全体をシングルクォート（’）で囲むのを忘れないでください。

フォルダID:

コードの7行目にある const folderId = ‘ここにフォルダIDを入力’; を探します。

‘ここにフォルダIDを入力’ の部分を、2でメモ帳に保存したフォルダIDで置き換えます。例：

const folderId = ‘abc123xyz’;

フォルダIDもシングルクォート（’）で囲んでください。

修正が終わったら、画面上部のフロッピーディスクアイコン（「保存」）をクリックします。プロジェクト名（例：DriveSlackNotifier）が保存されていることを確認してください。

🔹Step 4：トリガーを設定

スクリプトを定期的に（5分ごと）実行して新しいファイルをチェックする設定を行います。

4-1. トリガー設定画面を開く

Google Apps Scriptのエディタ画面の左メニューで、時計のアイコン（「トリガー」）をクリックします。

「トリガーの概要」ページが開いたら、右下の「トリガーを追加」ボタンをクリックします。

4-2. トリガーの設定

新しいウィンドウが開きます。以下の項目を設定します：

実行する関数を選択: プルダウンメニューから checkNewFiles を選択します（これがスクリプトのメイン関数です）。

デプロイを選択: 「Head」を選択（デフォルトのまま）。

イベントのソースを選択: 「時間主導型」を選択します。

時間ベースのタイマーの種類を選択: 「分ベースのタイマー」を選択します。

分間隔を選択: 「5分おき」を選択します（5分ごとに新しいファイルをチェックします）。

設定が終わったら「保存」をクリックします。

4-3. 権限の許可

初回保存時に、Googleから「このスクリプトがGoogleドライブや外部サービスにアクセスする許可」を求める画面が表示されます。

「許可を確認」をクリックします。

Googleアカウント選択画面で、使っているアカウントを選びます。

「このアプリはGoogleで確認されていません」という警告が表示される場合、「詳細」をクリックし、「（安全ではないページ）に移動」を選択します。

「許可」をクリックして、スクリプトがGoogleドライブとSlackにアクセスできるようにします。

🔹Step 5：トリガーを設定

設定が完了したら、実際に動作するかテストします。

Googleドライブに戻り、2で指定したフォルダを開きます。

そのフォルダに新しいファイルをアップロードします。例：

パソコンから適当なファイル（例：test.txtやimage.jpg）をドラッグ＆ドロップしてアップロード。

または、右クリックして「新しいファイル」→「Googleドキュメント」などを作成。

5分以内に、Slackの指定したチャンネル（1-3で選んだチャンネル）に以下のようなメッセージが届くか確認します：

新しいファイルが追加されました: test.txt

通知が届いたら成功です！ 以降、指定フォルダに新しいファイルが追加されるたびに、5分以内にSlackに通知が送られます。

よくある質問

プログラミング経験がなくても設定できますか？

はい、できます！ この記事の指示に従ってコピー＆ペーストと簡単な入力を行うだけで設定可能です。プログラミングの知識は不要です。

通知が届かないときはどうすればいい？

 以下の手順を試してください：

Webhook URLとフォルダIDが正しいか確認。

Google Apps Scriptの「ログ」をチェックしてエラーの原因を確認。

許可が正しく与えられているか、Step 4-3を再確認。

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まとめ

この手順で、Googleドライブの指定フォルダに新しいファイルが追加されると、5分以内にSlackにファイル名が通知される仕組みを構築できました。

プログラミング不要で、初心者でもコピー＆ペーストと簡単な入力で設定可能です。チームでのファイル共有が効率化され、確認漏れを防ぎ、ルーティン作業を大幅に削減できます。

一度設定すれば自動で動作するので、業務の自動化を一歩進めましょう！

問題が発生した場合は、トラブルシューティングやFAQを参考にしてください。

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