Gmailで受信した注文内容を自動でGoogleスプレッドシートに転記する方法

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目次

はじめに

業務でよくある「メールで届いた注文内容を手作業でスプレッドシートに転記する」作業。

地味ですが、時間もミスもかかる非効率な業務の代表例です。

本記事では、Gmailで受信した注文メールから自動で情報を読み取り、Googleスプレッドシートに転記する仕組みを、IT初心者の方でもわかるよう丁寧に解説します。

使用するのは、Google Apps Script(無料で使える自動化ツール)。

ノーコードに近い形で、最小限の操作で「人力コピペ作業」から解放されましょう。

こんなシーンでの活用に適しています

① EC運営者・通販業者などで、注文メールの内容を毎回Excelに手打ちしている  
② 社内の受注処理をスプレッドシートで管理しているが、属人化・ミスに悩んでいる  
③ 社員やアルバイトが行っているルーティン作業を減らしたい中小企業・個人事業主 

Gmail + Google Apps Scriptで自動化する

メリット・すべて無料のツールで実現可能・カスタマイズが柔軟
・一度作れば自動運用できる
デメリット・初回の設定に少しだけプログラムを書く必要がある
・PDFの注文書には別対応が必要
難易度・面倒さ★★★☆☆(初心者向けにガイドがあれば対応可能)
特徴メール本文から情報を正確に読み取り、スプレッドシートに自動記録
価格無料

用意するもの

① Googleアカウント(Gmailとスプレッドシート)
② ブラウザが使えるパソコン
③ 本記事の手順通りに操作できる時間(30分〜1時間)

設定手順

🔹Step 1:Googleスプレッドシートを作る

1-1. Googleドライブを開く

1-2. 「+新規」→「Googleスプレッドシート」をクリック

1-3. 1行目に以下の見出し(ヘッダー)を入力します

スプレッドシートの名前を「注文データ」などに変更しておきましょう。

🔹Step 2:想定するメール文を用意

2-1.以下のようなメール本文を想定する

注文番号:12345
商品名:ノートパソコン
商品コード:ABC123
単価:80000
数量:2
合計金額:160000
配送先住所:東京都千代田区1-2-3
郵便番号:100-0001
電話番号:03-1234-5678
メールアドレス:taro@example.com
氏名:山田太郎
支払方法:クレジットカード
配送希望日:2025/07/20

🔹Step 3:Google Apps Scriptを開く

3-1. スプレッドシート上部メニューから「拡張機能 → Apps Script」をクリック

3-2. 「無題のプロジェクト」と表示されるので、左上に名前を付けます

 例:注文転記スクリプト

3-3. 以下のコードをまるごと貼り付けてください

const SHEET_NAME = "注文データ";

function extractOrdersWithoutOpenAI() {
  const threads = GmailApp.search('subject:"【注文】" newer_than:7d');
  const sheet = SpreadsheetApp.getActiveSpreadsheet().getSheetByName(SHEET_NAME);

  threads.forEach(thread => {
    thread.getMessages().forEach(message => {
      const body = message.getPlainBody();
      const subject = message.getSubject();
      const date = message.getDate();

      // 注文情報をキーワード検索で抽出
      const order = {
        注文番号: extractField(body, '注文番号'),
        商品名: extractField(body, '商品名'),
        商品コード: extractField(body, '商品コード'),
        単価: extractField(body, '単価'),
        数量: extractField(body, '数量'),
        合計金額: extractField(body, '合計金額'),
        配送先住所: extractField(body, '配送先住所'),
        郵便番号: extractField(body, '郵便番号'),
        電話番号: extractField(body, '電話番号'),
        メールアドレス: extractField(body, 'メールアドレス'),
        氏名: extractField(body, '氏名'),
        支払方法: extractField(body, '支払方法'),
        配送希望日: extractField(body, '配送希望日'),
      };

      sheet.appendRow([
        Utilities.formatDate(date, Session.getScriptTimeZone(), "yyyy/MM/dd"),
        subject,
        order.注文番号,
        order.商品名,
        order.商品コード,
        order.単価,
        order.数量,
        order.合計金額,
        order.配送先住所,
        order.郵便番号,
        order.電話番号,
        order.メールアドレス,
        order.氏名,
        order.支払方法,
        order.配送希望日
      ]);
    });
  });
}

// 補助関数:メール本文から「○○:」の形式の値を抽出
function extractField(text, label) {
  const regex = new RegExp(`${label}[::]\\s*(.+)`);
  const match = text.match(regex);
  return match ? match[1].trim() : "";
}

メールのタイトルに「【注文】」を含むものを検索対象としています。
カスタマイズされたい方の為に、各コードの説明や考え方などの記述も含めました。そのため、コード全体は長くなっていますが、問題なく処理できますので安心してコピペしてください。

🔹Step 4:スクリプトをテストして実行してみる

4-1.上部の▶ボタン(再生ボタン)をクリックしてスクリプトを実行

5-2.初回はGoogleから「権限の許可を求められます」

「権限を確認」→「アカウントの選択」→「詳細」→「注文転記スクリプト(安全ではないページ)に移動」→「続行」を押して進みます

問題なければ、自動でメールから情報を取得し、スプレッドシートに1行または複数行のデータが追加されます。

初回実行時はセキュリティの問題で、手間がかかりますが、2回目以降は警告なしで実行できます。

🔹Step 5:自動化の設定(時間で定期実行)

5-1. 左側の「時計マーク 🕒」をクリック(「トリガー」)

5-2.「トリガーを追加」をクリック

次のように設定します。

項目設定内容
実行する関数extractOrdersFromGmail
実行のデプロイHead
イベントの種類時間主導型
時間ベースのタイプ1時間おき、30分おき など

よくある質問

ChatGPTのAPIって有料なんですか?

トリガーChatGPTのAPI(gpt-3.5-turbo)は使用量に応じた従量課金制で、軽い自動化であれば月数百円以内に収まるケースが多いです。
の設定で可能です。現実的なラインだと最短5分間隔を推奨します。

一度設定したら、ずっと自動で動いてくれますか?

はい、スクリプトに「トリガー(自動実行の設定)」を入れておけば、毎日・毎時など自動で動作します。

PDFの注文書にも対応できますか?

ChatGPTは画像やPDFの内容を直接読み取ることができませんが、OCR(画像をテキストに変換する技術)やChatGPT-4 Visionのような高度なAPIを組み合わせることで対応可能です。本記事では基本の「メール本文からの自動抽出」に絞っています。

なかなかうまくいかないときは?

プログラミングが未経験の方にとっては少しハードルが高く「諦めるしかない⋯」と挫折するきっかけを生みかねません。

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「わたしが自動化したい内容って自動化できるんだろうか⋯」という方には、少額・短期間での「お試し開発」があるので、お気軽にご活用ください。

まとめ

Gmailで受信した注文メールの内容を、自動でGoogleスプレッドシートに転記することで、

手作業のミスや時間的コストを大きく削減することができます。

本記事で紹介した「GAS × ChatGPT API」の方法なら、無料〜低コストで自動化が可能。

SaaSや外注といった手段もあわせて、自社の業務体制にあった方法を選びましょう。

まずは「小さく試して、効果を実感」することが、業務改善の第一歩です。

自社で自動化する際によくある失敗ランキング

自動化ツールを導入すれば業務が自動化され、効率が劇的に向上する——。 そう考えている企業は多いですが、実際には多くの企業が自動化ツールを十分に活用できていません。 有名な自動化ツールであるRPAを例にあげても、導入した企業の実態は理想と大きく異なった結果となっています。

RPA導入企業の約60%が「あまり活用できていない」と回答

多くの企業がRPAを導入しているにも関わらず、約60%の企業が「期待したほど活用できていない」と感じているというデータです。これは、「導入しただけでは、業務改善につながらない」という現実を示しています。

RPAの効果を実感できない要因は『RPA開発が進んでいない』

「RPAの効果を実感できていない」と回答した企業の多くが、その理由として「RPA開発が進んでいない」「他業務・他部署への展開ができていない」ことを挙げています。   「〇〇業務はツールを導入すればすぐにラクになるはず」と思って、自社で自動化に挑戦した方も多いのではないでしょうか?しかし私たちには、こんな“あるあるの失敗談”がよく届きます。

🥇 第1位:初期設定でつまずき、結局断念…

思っていたより設定が複雑で、ツールの仕様を理解する前に挫折してしまうケース。 特にRPAツールやノーコードツールは、「慣れるまでが大変」という声が多いです。

🥈 第2位:担当者が辞めて、運用不能に…

担当者が社内で唯一のキーマンだった場合、その人がいなくなると全て止まってしまうという問題が発生します。 しかも、「誰も中身が分からないから触れない」という状況になりがち。

🥉 第3位:不具合や修正対応に時間がかかる…

自動化が止まったとき、「誰が見ればいいのか分からない」「ベンダーに相談するのも手間」という理由で、対応が後手に。 気づけばその対応に何時間も時間を取られ、本業に集中できなくなってしまうことも…。   実はよくある…自社で自動化に挑戦したときの“落とし穴” 共通するのは「すべて自社で完結しようとした」こと。 このようなケースに共通するのが、「最初から最後まで、すべて自社で完結しようとした」点です。 最初はうまくいっても、長期的に安定した自動化運用には、継続的な保守や柔軟な調整が不可欠です。

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