Gmail受信をトリガーにスプレッドシートを自動で複製する方法3選

「毎月の報告業務で、同じ形式のスプレッドシートを毎回コピーして日付を変えるのが手間に感じる…」

「シートの複製作業を手作業で行っていると、うっかり元のシートを間違えて編集してしまったり、ファイル名の付け方にミスが出てしまう…」

そんなふうに、Googleスプレッドシートの繰り返し作業に時間を取られたり、ヒューマンエラーに悩まされていませんか?

もし、決められた時間やSlack通知、あるいはGmailの受信をトリガーにして、Google Apps Script(GAS)を使って自動でシートをコピーできる仕組みがあれば、こうした悩みから解放されます。

ミスの心配もなくなり、本来注力すべき企画や分析といった付加価値の高い業務に、もっと時間を使えるようになるでしょう。

今回ご紹介するのは、Yoomを使ったノーコード自動化。難しいスキルがなくても誰でも設定でき、すぐに業務効率化を始められます。

あなたの作業負担をぐっと減らすチャンスです!

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目次

こんなシーンでの活用に適しています

① 毎月決まった形式のレポートを作成している経理・事務担当者

請求書や売上レポートなど、テンプレートをコピーして日付や内容を更新する作業が多い場合に、自動化が大きな時短につながります。

② Gmailで受け取った依頼をもとに対応を始めるバックオフィス業務

「○○の作成をお願いします」といったメールが届いた時点で、自動的に作業用のスプレッドシートが生成されるため、着手漏れや確認の手間を防げます。

③ 複数の拠点や担当者で同じフォーマットの作業を繰り返しているチーム

それぞれが個別にコピー・作成しているとファイル名のルールがバラバラになったり、テンプレートの更新漏れが起こることも。自動化すれば全体の品質が安定します。

方法1:Google Apps Script

メリット完全無料で自動化でき、柔軟性も高い(複雑な条件や処理も対応可能)
デメリット初回の設定時にスクリプト記述やトリガー設定が必要で、多少ハードルがある
難易度・面倒さ中程度:手順に沿えば初心者でも可能だが、初めての人はつまづきやすい部分もあり
特徴Gmailの受信内容に応じた自動処理が可能。スプレッドシート内で完結できる点が強み
価格完全無料(Googleアカウントのみで利用可能)

用意するもの

①Googleアカウント

②複製したいスプレットシート

設定手順

🔹Step 1:Google スプレッドシートを準備する

1. Googleドライブで新しくスプレッドシートを作る

2. 最初のシートに「テンプレート」という名前をつける(右下のタブを右クリック → 名前を変更)

3. このテンプレートが、メールを受け取ったら自動でコピーされる対象になります

🔹Step 2:Apps Scriptを開く

1. スプレッドシートを開いた状態で、上のメニューから「拡張機能」→「Apps Script」をクリックします

🔹Step 3:以下のスクリプトを貼り付ける

1. 以下のスクリプトを貼り付けます。

function checkMailAndDuplicate() {

  // 条件に一致する未読メールを検索

  const threads = GmailApp.search('subject:レポート作成依頼 is:unread');

  if (threads.length === 0) return; // 該当なしなら終了

  // 複製処理

  const spreadsheet = SpreadsheetApp.getActiveSpreadsheet();

  const sheet = spreadsheet.getSheetByName('テンプレート'); // テンプレートという名前のシート

  const newSheet = sheet.copyTo(spreadsheet);

  // 新しい名前をつける(例:Copy_20240529_1500)

  const now = new Date();

  const name = 'Copy_' + Utilities.formatDate(now, 'Asia/Tokyo', 'yyyyMMdd_HHmm');

  newSheet.setName(name);

  // メールを既読にしておく

  threads.forEach(thread => thread.markRead());

}

🔹Step 4:保存する

1. 左上の「無題のプロジェクト」をクリックして、わかりやすく「シート複製スクリプト」などに変更

2. 画面上部のディスクマーク(保存)を押す

🔹Step 5:トリガーを設定する(毎分チェックなど)

1. スクリプト画面の左側にある「時計のアイコン⏰(トリガー)」をクリック

2. 「+トリガーを追加」をクリック

3. 以下のように設定:

項目設定
実行する関数を選択checkMailAndDuplicate
デプロイの種類時間主導型
時間ベースのトリガーのタイプ分ベースのタイマー
分の間隔を選択10分ごと など好きなタイミングでOK

4. 「保存」をクリック

🔹Step 6:Gmailで送られてくるメールを確認する

1. 件名が「レポート作成依頼」になっているメールを送信すると、トリガーが動きテンプレートシートが自動でコピーされます 🎉

よくある質問

件名は何でもいいの?

スクリプト内の subject:レポート作成依頼 を変更すればOKです(例:subject:請求書)

複数メールでも全部複製される?

はい。未読メール1通ごとに1回だけ複製されます

毎回複製されて困る…

メールを自動でアーカイブ or ラベルで仕分けるとよいです

なかなかうまくいかないときは?

プログラミングが未経験の方にとっては少しハードルが高く「諦めるしかない⋯」と挫折するきっかけを生みかねません。

「社内で自動化したは良いものの、自分がやめたら引き継ぐ人がいない⋯」

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方法2:Saasを使う

今回はYoomを使って、行っていきます。

メリットノーコードで誰でも簡単に設定でき、UIも直感的で迷いにくい
デメリット無料プランではフロー数や実行回数に制限があり、本格運用には有料プランが必要な場合もある
難易度・面倒さ低い:ステップ形式のUIで簡単に設定可能。技術的な知識は不要
特徴外部ツール連携やSlack・Gmailなどのトリガー設定もテンプレート化されており、導入がスムーズ
価格無料プランあり(制限あり)、本格運用は月額数千円〜が目安

設定手順

1. Google Apps Scriptのマイアプリ登録:YoomにGASを連携させる。

2. テンプレートのコピー:Yoomが提供するテンプレートをコピーしてフローボットを作成。

3. スケジュールのトリガー設定:指定した日時や曜日にフローボットが起動するよう設定。

4. Google Apps Scriptのアクション設定:実行したいGASの関数名や実行可能URLを設定。

5. 動作確認:トリガーをONにして、フローボットの動作を確認。

方法3:外注する(クラウドソーシングサービスを活用する)

メリット業務の要件を伝えるだけでよいため、自分のリソースを削らずに済む
デメリット仕様が曖昧だと意図通りの動作にならない可能性がある
難易度・面倒さ中〜高:最初の要望整理や依頼時のやり取りは必要だが、実装はすべて任せられるため負担は少ない
特徴要望をヒアリングしてもらいながら柔軟にカスタマイズが可能。複数の自動化処理をまとめて依頼することもでき、長期的な業務改善にもつながる。
価格スポット依頼であれば1〜3万円前後が目安。継続的なサポートを含む場合は月額契約(1〜2万円台〜)になるケースもあり。

実際の手順

🔹Step 1:依頼内容を整理する

1. 自動化したい業務の流れを簡単にメモに書き出す(例:「Gmailで受信したらスプレッドシートをコピーしたい」)

2. 使用しているツール(Gmail、スプレッドシートなど)や処理の詳細をできるだけ明確にする

3. 希望する動作条件(例:「件名に◯◯が含まれるメールのみ」など)もセットでまとめておく

🔹Step 2:クラウドソーシングサービスに登録する

1. 代表的なプラットフォームには「クラウドワークス」「ランサーズ」「ココナラ」などがある

2. 会員登録(無料)を済ませ、プロフィールを作成

3. 依頼内容を投稿する準備を進める

🔹Step 3:依頼内容を投稿する

1. タイトルに「Google Apps ScriptでGmailトリガーの自動化」など具体的なキーワードを含める

2. 依頼文では業務内容と希望納期、予算、成果物の形式(例:スプレッドシートとGASのリンク)を記載

3. 「初心者のため技術的な説明も丁寧にお願いします」と付け加えると安心

🔹Step 4:応募者とやり取りし、発注する

1. 応募してきたエンジニアや自動化の専門家の実績や評価をチェック

2. 不明点があればメッセージで質問し、信頼できそうな人に発注

3. 納品後にテストを行い、問題なければ報酬を支払う

🔹Step 5:納品物の管理と継続依頼の検討

1. スクリプトや手順書はGoogleドライブなどで社内共有

2. 必要に応じてメンテナンスや別業務の自動化も相談

3. 評価コメントを残しておくことで、次回以降の依頼がスムーズになる

まとめ

Gmail受信をトリガーにスプレッドシートを自動で複製する方法は、「自分で設定する」「SaaSを使う」「外注する」という3つのアプローチがあります。それぞれにメリット・デメリットがあり、自社のスキルレベルや業務体制、予算に応じて最適な方法を選ぶことが大切です。

「まずは無料で試したい」という方にはGAS(Google Apps Script)による自動化がおすすめですし、「ノーコードでサクッと始めたい」という方にはYoomのようなSaaSが最適です。「忙しくて自分では対応できない」「確実に成果を出したい」という方は、外注によって手間なく自動化を進めるのも有効な選択肢です。

日々の業務の中で、「やらなくてもいいはずの繰り返し作業」に時間を取られていませんか?今回ご紹介した方法を活用することで、手間やミスを減らし、あなた本来の業務に集中するための“余白”を取り戻せるはずです。

まずは小さな自動化から。今日から業務効率化の第一歩を踏み出してみてください。

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