JavaScript組み込みのGAS関数一覧

GAS(Google Apps Script)はさまざまなGoogleサービスと連携でき、多くの作業を自動化できます。しかし実際に実装しようと思うと、どのような「クラス(class)」や「関数(function)」、「メソッド(method)」が用意されているのか分からず、苦戦している人も多いのではないでしょうか?そこで今回は「JavaScript組み込みのGAS関数一覧」というテーマで解説します。

目次

Arrayオブジェクトのメソッド

indexOfメソッド

indexOfメソッドは、配列の中から指定した要素を探し、その位置(インデックス)を返します。要素が見つからない場合は-1を返します。以下はindexOfメソッドの使用例です。

var fruits = ["apple", "banana", "cherry"];
var index = fruits.indexOf("banana");
console.log(index); // 出力: 1

lastIndexOfメソッド

lastIndexOfメソッドは、indexOfメソッドと似ていますが、配列の末尾から要素を検索します。このメソッドも、要素のインデックスを返すか、見つからない場合は-1を返します。

var numbers = [1, 2, 3, 2, 1];
var lastIndex = numbers.lastIndexOf(2);
console.log(lastIndex); // 出力: 3

lengthプロパティ

lengthプロパティは、配列の要素数を返します。これは配列の長さを取得する最も基本的な方法です。

var items = ["pen", "notebook", "eraser"];
console.log(items.length); // 出力: 3

pushメソッド

pushメソッドは、配列の最後に一つ以上の要素を追加し、配列の新しい長さを返します。

var animals = ["cat", "dog"];
animals.push("rabbit");
console.log(animals); // 出力: ["cat", "dog", "rabbit"]

someメソッド

someメソッドは、配列の少なくとも一つの要素が提供された関数によって実行されたテストをパスするかどうかを判定します。

var numbers = [1, 5, 8, 3];
var hasEven = numbers.some(function(number) {
  return number % 2 === 0;
});
console.log(hasEven); // 出力: true

spliceメソッド

spliceメソッドは、配列の中の既存の要素を削除または置換し、新しい要素を追加して、配列を変更します。

var months = ["Jan", "March", "April", "June"];
months.splice(1, 0, "Feb");
// 1番目の位置に"Feb"を追加
console.log(months); // 出力: ["Jan", "Feb", "March", "April", "June"]

Stringオブジェクトのメソッド

matchメソッド

matchメソッドは、文字列に対して正規表現を使用して検索を行い、一致する部分があればその結果を配列で返します。一致するものがない場合はnullを返します。

var string = "The rain in SPAIN stays mainly in the plain";
var result = string.match(/ain/gi);
console.log(result); // 出力: ["ain", "AIN", "ain", "ain"]

replaceメソッド

replaceメソッドは、文字列内の特定の部分を新しい部分で置き換えます。第一引数には検索文字列または正規表現を、第二引数には置換文字列を指定します。

var text = "Visit Microsoft!";
var newText = text.replace("Microsoft", "Google");
console.log(newText); // 出力: "Visit Google!"

sliceメソッド

sliceメソッドは、文字列の一部を抽出して新しい文字列を返します。第一引数には開始インデックス、オプションで第二引数には終了インデックスを指定します。

var str = "The morning is upon us.";
var str2 = str.slice(4, -2);
console.log(str2); // 出力: "morning is upon u"

splitメソッド

splitメソッドは、文字列を指定した区切り文字で分割して、部分文字列の配列を返します。

var fruits = "apple,banana,cherry";
var fruitList = fruits.split(",");
console.log(fruitList); // 出力: ["apple", "banana", "cherry"]

Dateオブジェクトのメソッド

getFullYearメソッド

getFullYearメソッドは、日付オブジェクトから年を4桁の数値で取得します。

var today = new Date();
console.log(today.getFullYear()); // 例: 出力: 2023

getMonthメソッド

getMonthメソッドは、日付オブジェクトから月を取得します。ただし、0から始まるため、実際の月より1少ない値になります。

var today = new Date();
console.log(today.getMonth() + 1); // 例: 出力: 12 (12月の場合)

getDateメソッド

getDateメソッドは、日付オブジェクトから日にちを取得します。

var today = new Date();
console.log(today.getDate()); // 例: 出力: 15

getDayメソッド

getDayメソッドは、日付オブジェクトから曜日を取得します。0(日曜日)から6(土曜日)までの数値で返されます。

var today = new Date();
console.log(today.getDay()); // 例: 出力: 3 (水曜日の場合)

Mathオブジェクトのメソッド

randomメソッド

randomメソッドは、0以上1未満の範囲で乱数を生成します。このメソッドは、例えばゲーム内でランダムなイベントを発生させる際に便利です。

var randomNumber = Math.random();
console.log(randomNumber);

floorメソッド

floorメソッドは、与えられた数値以下の最大の整数を返します。小数点以下を切り捨てる効果があります。このメソッドは、例えば価格計算時に小数点以下を扱いたくない場合に便利です。

var number = 3.14;
console.log(Math.floor(number)); // 出力: 3

まとめ

GAS(Google Apps Script)を活用することで、日常の業務を効率化し、自動化することが可能です。本記事では、Array、String、Date、Mathオブジェクトの主要なメソッドを取り上げ、その使用方法と実践的なコード例を紹介しました。これらのメソッドを理解し、適切に使用することで、GASのプログラミングがより簡単で効果的になります。今回紹介したメソッドはGASのほんの一部に過ぎませんが、基本的な操作をマスターすることが、より複雑なスクリプトを作成する第一歩となります。継続的に学習を進め、GASを使いこなしていきましょう。

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